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土地売却を検討するにあたって、まず気になるのが「いくらで売れるか」ではないでしょうか?
所有している土地の相場を知ることで、売却価格を予想できるだけでなく、将来の計画も立てやすくなります。
また、土地はタダでは売れません。
土地売却では売却額を把握するだけでは不十分で、手元にいくら残るのかが重要です。
そこで今回は、個人でもできる土地の売却相場の調べ方や土地売却にかかる費用、売却時の注意点について解説していきたいと思います。
目次
自分でできる土地売却相場の調べ方
正確な査定額は不動産会社でないと分かりませんが、相場であればある程度個人でも算出することができます。
相場を把握しておくことは、不動産会社を選ぶ際にも役立つので、一通りチェックしましょう。
相場の調べ方は、以下の6パターンです。
- 不動産ポータルサイトを活用する
- 国土交通省の「不動産取引価格情報検索」を利用する
- レインズ・マーケット・インフォメーション
- 地価公示を参考にする
- 路線価を参考にする
- 固定資産税評価額を参考にする
管理人
不動産ポータルサイトを活用する
一番簡単な方法は、不動産情報サイトで、所有している土地と似た条件の不動産の値段を調べることです。
ただ、不動産情報サイトに出ている売り物件の価格は「売り希望価格」です。そのため、売却額はその水準より低い価格になることが多いです。
国土交通省の「不動産取引価格情報検索」を利用する
国土交通省が運営している土地総合情報システム内にある不動産取引価格情報検索を使うのも一つの方法です。
このサイトでは、取引当事者へのアンケートをもとに、実際の成約価格を検索できます。
個人情報なので番地までは掲載されていませんが、十分参考になるでしょう。
不動産取引価格情報検索サイトはこちら
レインズ・マーケット・インフォメーション
レインズ・マーケット・インフォメーションは国土交通大臣指定の「不動産流通機構」が運営・管理しているサイトです。
こちらも、実際の制約価格が検索できます。
地価公示を参考にする
地価公示は、国土交通省が発表している適正な土地取引の目安で、適正価格を知る上で参考になります。
ただし、地価公示と同じくらいの水準で取引するのは義務ではありません。
地価公示には発表地点があり、ご自分の土地の近くの発表地点は先程と同様「Reins Market Information」で検索することができます。
路線価を参考にする
路線価は、その土地が面する道路に設定されているもので、税金算定の基礎になるものです。
かなり広い範囲がカバーされているので、全国地価マップで「固定資産税路線価」か「相続税路線価」を調べてみると、参考になるでしょう。
ちなみに、路線価はどちらも平米単価です。相続税路線価は千円単位で表示されますので、100と書いてあったら「100千円」という意味になります。
実際の取引が成立する価格を実勢価格(ジッセイカカク)といいますが、路線価から算出する計算式は次の通りです。
- 実勢価格=固定資産税路線価÷0.7
- 実勢価格=相続税路線価÷0.8
ただし、土地の形状や面積によっても変わってきますので、あくまで参考程度にとどめておいた方がいいでしょう。
もし、ご自分の土地を検索して、路線価が表示されない場合は、路線価が決められていないエリアということになるので、別の方法で相場を調べてください。
固定資産税評価額を参考にする
実勢価格を知るのに参考になるものとして、「固定資産税評価額」もあります。
こちらは、所有者に毎年送られてくる「固定資産税通知書」に記載されています。その他にも、市役所等の固定資産税係で「固定資産課税台帳」で閲覧したり、「評価証明書」を取得することで知ることができます。
固定資産税評価額も税金を計算する上での評価額なので、実際の相場とは違いますし、この価格で取引する義務もありません。
実勢価格を知るための参考情報としては、以下のようなものがあります。
- 都心や人気住宅地:実勢価格=「固定資産税評価額」÷0.7より高め
- 交通の便の悪い場所、過疎化している場所など:実勢価格=「固定資産税評価額」÷0.7より安め
相場と一緒に知っておきたい土地売却にかかる費用
土地売却で忘れてはならないのが、売る側にも費用が発生することです。
土地を売却するにあたって、発生する費用に驚いたことがある人いるかもしれませんが、土地売却には売主が負担する費用もあり数百万円もかかる場合もあるので、しっかりと確認しておきましょう。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 軽減後の税率
- 登記費用
管理人
仲介手数料
土地を売却する際に、不動産会社を介することが多いですが、不動産会社を通して土地の売却が成立した場合は、不動産会社に成功報酬として仲介手数料を支払わなければなりません。
この仲介手数料は、宅地建物取引業法によって、区分ごとに上限が定められています。
- 取引額が200万円以下の金額:取引額の5%以内
- 取引額が200万円超400万円以下の金額:取引額の4%以内
- 取引額が400万円超金額:取引額の3%以内
この1~3の金額を足して消費税を上乗せしたものが、仲介手数料の上限額です。
ただし、この計算のやり方はややこしいため、取引額が400万円を超える場合は、下記の簡易計算式が用いられます。
仲介手数料=売買価格×3%+6万円+消費税
印紙税
不動産を売却する時には「売買契約書」を取り交わしますが、国税庁が定める金額分の印紙を貼る必要があります。印紙代は国税なので納めるのは義務になります。
また、印紙税には軽減措置があります。
記載金額が10万円を超え、平成26年4月1日から平成32年3月31日までの間に作成された契約書が対象になります。
参考までに軽減後の税率の一覧をご紹介します。
契約金額 | 本則税率 | 軽減税率 |
---|---|---|
10万円を超え50万円以下 | 400円 | 200円 |
50万円を超え100万円以下 | 1,000円 | 500円 |
100万円を超え500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
500万円を超え1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
1,000万円を超え5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
5,000万円を超え1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
1億円を超え5億円以下 | 10万円 | 6万円 |
5億円を超え10億円以下 | 20万円 | 16万円 |
10億円を超え50億円以下 | 40万円 | 32万円 |
50億円を超えるもの | 60万円 | 48万円 |
※不動産の譲渡に関する契約書のうち、その契約書に記載された契約金額が10万円以下のものは、軽減措置の対象にはなりません。
また、契約書に記載された契約金額が1万円未満のものは非課税となります。
登記費用
土地を売却すると、登記簿謄本記載内容を変更するのに登録免許税がかかります。
タイミングとしては法務局へ申請する際に納めますが、土地の売却目的によって課税金額に差がでてきます。
固定資産評価額 | 相続の場合 | 贈与の場合 | 離婚の場合 | 売買目的(投資) |
---|---|---|---|---|
1,000万円 | 4万円 | 20万円 | 20万円 | 15万円 |
2,000万円 | 8万円 | 40万円 | 40万円 | 30万円 |
3,000万円 | 12万円 | 60万円 | 60万円 | 45万円 |
5,000万円 | 20万円 | 100万円 | 100万円 | 75万円 |
8,000万円 | 32万円 | 160万円 | 160万円 | 120万円 |
1億円 | 40万円 | 200万円 | 200万円 | 150万円 |
登記変更を司法書士に依頼する場合は、司法書士への報酬も必要となります。
地域によって司法書士への報酬は大きく異なってきますが、日本司法書士連合会が発表した「報酬費のアンケート」によると、所有権移転登記の費用は約7万円だそうです。
この他にも、土地を売却した際に譲渡益があれば、所得税と住民税が課せられます。
また、東日本大震災の復興施策により、平成23年から復興特別所得税も課税されるようになりました。
相場を把握して査定額で売るのが土地売却の極意
相場の調べ方と土地売却に伴い発生する費用について説明してきましたが、土地の相場を調べる方法は複数あるので、きちんと相場を知るのは結構難しいと感じたのではないでしょうか?
さらに、実際に売却となるとさまざまな費用が発生します。
土地売却の収益は、売却額から売却時に発生する費用を差し引いたものです。ですから、できるだけ高値で売却したいですが、相場からかけ離れた金額だと売却自体ができないこともあります。
ですから、相場を把握しながら収益が最大になるように売却を進めていくのが理想的です。
所有している土地そのものの売却相場は一括査定で把握する
実際の売却額と想定額の差を縮めるには、査定額を参考にするのも一つの方法です。
複数の不動産会社に一気に査定依頼ができる一括査定サイトを使えば、それぞれの不動産会社から査定額を提示してもらえます。
査定額にはそこまでのばらつきがないので、査定額の平均値がその物件の相場とも考えられます。
まとめ
土地売却相場の調べ方について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
土地の高額売却を成功させるには、相場を把握することが重要になります。
管理人