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75歳になり後期高齢者となると、保険や税金の制度が変わります。
それに伴い、後期高齢者になった後の不動産売却において、年金や保険料・税金などがどう変わるのか気になる方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、後期高齢者が不動産売却をする際に押えておくべきポイントを解説します。
管理人
目次
後期高齢者になって不動産を売却すると年金が変わる?
多くの後期高齢者の生活の基盤は「年金」だと思いますが、不動産売却をした際には、年金の減額などの影響があるのでしょうか?
結論から言うと、後期高齢者になって不動産売却をして利益が出ても、年金の受給額が減ることはありません。
大輔
管理人
ですから、不動産の売却で利益があっても、年金の受給額が減額されることはありません。
もう少し詳しく解説すると、不動産を売却して得た利益は「譲渡所得」として所得税の対象となり、給与所得とは分けて確定申告を行う必要があります
確定申告は、所得の種類によって申告方式が違います。
具体的には、所得には「総合課税」と「分離課税」があり、以下のようにそれぞれ単独で課税されます。
- 総合課税:会社員の給与所得・個人事業主の事業取得・アパート経営者の不動産所得
- 分離課税:不動産の売却益(譲渡所得)・銀行の利子(利子所得)
管理人
後期高齢者が不動産売却したら税金はどうなる?
後期高齢者でも、不動産を売却して利益を得た場合は「譲渡所得税」が発生します。
そこで、不動産売却をした時の譲渡所得の考え方について確認しておきましょう。
不動産売却をして利益が出ると、その利益が所得(譲渡所得)と見なされ、「所得税」と「住民税」が発生します。
なお、譲渡所得の算出方法は次の通りです。
管理人
売却価格
売却価格には、不動産の売却代金の他に、固定資産税と都市計画税の精算金も含まれます。
取得費
取得費とは、文字通り、不動産を取得した際の金額です。
算出方法には、実額法と概算法があり、大きいほうの金額が適用されます。
実額法は、不動産の購入代金と取得した時の費用を合計した金額から、建物の減価償却費を差し引きます。
取得した時の費用には、「購入時の不動産仲介手数料」「売買契約書の収入印紙」「登録免許税」「不動産所得税」「固定資産税精算金」などが含まれます。
管理人
譲渡費用
譲渡費用とは、不動産を売却する時にかかった費用のことで、「不動産仲介手数料」「売買契約書の収入印紙代」「登録費用」「測量費用」などが該当します。
これら加えて、適用条件を満たすなら、特例による特別控除額を差し引いた残りの金額が譲渡所得となります。
なお、譲渡所得について詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
不動産売却で後期高齢者医療制度の保険料が上がる?
原則として、75歳以上の高齢者は、「後期高齢者医療制度」という医療保険制度に加入しているはずです。
では、不動産売却して利益が出ると、保険料にどのような影響が出るのでしょうか?
【結論】譲渡所得をゼロにできれば保険料に影響はない
後期高齢者医療制度の保険料は、総所得をベースにして計算が行われます。
総所得には不動産譲渡所得も含まれるので、保険料額に影響が出る可能性があります。
管理人
不動産を売却した結果、譲渡所得が発生すると、雑所得と譲渡所得が合算されて総所得が大きくなります。
それにともなって、保険料が上昇する可能性があるのです。
ただ、譲渡所得は先ほどご紹介した通り、取得費や譲渡費用などの経費を売却価格から差し引くことができます。
さらに、特例等を活用すれば、譲渡所得を圧縮したりゼロにすることも可能です。
譲渡所得がゼロであれば、保険料に影響はありません。
また、仮に保険料に影響が出たとしても、不動産売却による譲渡所得で一時的に総所得が上がっただけなので、翌年にはまた元の保険料に戻ります。
後期高齢者が不動産売却する際のリスクや売却費用を抑えるポイント
ここでは、後期高齢者が不動産を売却する際に売却費用を抑えるポイントや売却時のリスクをご紹介します。
売却費用を抑えるポイント
不動産売却で増える可能性がある費用は、「税金」と「保険料」です。
管理人
大輔
税金に関しては、特例などを活用することでゼロにすることも可能性です。
保険料に関しては、子どもなどの扶養に入るという方法があります。
扶養に入ることで、税金や健康保険料の控除額が大きくなり、費用を抑えることができます。
ただ、後期高齢者保険制度は家族の健康保険とは別の制度なので、後期高齢者保険制度を利用している場合、家族の健康保険の扶養に入れなくなります。
これを回避するには、70歳~75歳の間に扶養に入ると良いでしょう。
後期高齢者が不動産売却する際のリスク
後期高齢者が不動産売却する際のリスクとしては、次の2つが考えられます。
- 子どもに不動産を売却する場合の住宅ローントラブル
- 不動産取引中に認知症になる危険性がある
管理人
① 子どもに不動産を売却する場合の住宅ローントラブル
後期高齢者に限らず、高齢者が自分の子どもや孫に不動産を売却する場合、子どもや孫も住宅ローン審査に通りにくくなります。
なぜなら、子どもや孫への不動産売却が相続税・贈与税対策とみなされる傾向があるからです。
さらに、一度でも金融機関の親子間売買の住宅ローン審査を受けると、審査履歴が保証会社に残るため、半年間は審査がさらに通りにくくなります。
そのため、親子間売買を行う場合は、まず親子間売買を行った実績のある不動産会社に相談しましょう。
子どもの現在のローン状況や安定した収入・売却価格の妥当性を判断しながら、親子間売買ができるか判断してくれますよ。
② 不動産取引中に認知症になる危険性がある
高齢者だからこそ気をつけておくべき注意点としては、認知症の問題もあります。
不動産取引中に認知症を発症したり、認知症が進行したりして、不動産取引が難しくなると、その取引自体が中止になることもあります。
このような場合は、「成年後見人制度」を利用することになります。
後期高齢者でも不動産は高く売却しよう
税金や保険料の心配はありますが、どちらも不動産売却時の譲渡所得の増加が関係しています。
譲渡所得を算出する際は、取得費や譲渡費用を差し引くことができる上に、特例等で圧縮することができます。
管理人
ですから、地価が急激に値が上がりしていると言ったことがない限り、後期高齢者の方でも、不動産はできるだけ高く売却することをおすすめします。
また、後期高齢者が不動産を所有している場合、「相続」についてもトラブルになることがあります。
不動産は現金とは違い、分けることが難しい財産です。
そのため、相続分に関して遺族間で揉めることも多く、そうなる前に、被相続人である後期高齢者が生前に売却して現金に換えてしまうというのもトラブル回避には有効です。
その際も、「不動産をできるだけ高く売ること」は、遺族にそれだけ多くの遺産を残すことに繋がります。
また、不動産を高く売却することは、後期高齢者本人が使える資金が増えることを意味します。
管理人
これらの出費に備えるためにも、不動産を売却するならできるだけ高く売る努力をしましょう。
一括査定サイトで不動産を高額売却しよう
では、不動産をできるだけ高く売るにはどうすればいいのでしょうか?
管理人
一括査定サイトを活用することで、複数の不動産会社にまとめて売却査定を依頼することができます。
また、査定額を比較することで、あなたの不動産のおおよその売却相場を把握できる優れものです。
管理人
さらに、一括査定サイトは無料で利用できるので、利用しない手はありません。
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なお、おすすめの一括査定サイトについて以下の記事でまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。